コンビニ食と脳科学 -「おいしい」と感じる秘密
タイトル通りの内容は、2章の前半にわかりやすく書かれている。
- 摂りすぎるとよくない甘味や油脂を求める脳
- 似た味のコンビニ弁当を食べ飽きたり、食べ慣れたりする脳
- 「おふくろの味」の感覚は、あの「クオリア」と結びつく
などなど、なるほどと思う点が多かった。(クオリアは、当の茂木さんによる説明のうち、これまでわかりやすいと思えるものには不幸ながら巡り会えずにいた)
その他の箇所は、「コンビニ食文化論」とタイトルしてもよいくらい。マーケティング、製品企画部門が大きく参考にしそうな、以下のようなデータベースが惜しげも無く載せられている。(もちろんこれは手段であって、目的となる新製品への指針までは載っていない)
- 「おいしさにまつわる表現」総ざらえ
- 「日本全国醤油マップ」
- 「日本全国出汁マップ」
「コンビニおにぎりは現在の味覚研究の最前線」、恵方巻、地産地消、B級グルメにも言及がある。コンビニ以前は、スーパーやデパ地下で反映されていたであろうこの種の研究が、今はそのプラットフォームがすっかりコンビニに移ったんだな、ということが紙面のいたるところから見渡せる。
コンビニ食と脳科学-「おいしい」と感じる秘密 (祥伝社新書170)
- 作者: 加藤直美
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2009/08/26
- メディア: 新書
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