always one step forward

ふだんよく使っているソフトウェア

少し前に、会社のパソコンを入れ替えた。といっても約8年前のWindows XPモデルから、約4年前のWindows XPモデルに変わっただけで、省スペース型をうたったコンパクトな筐体ながら、(LowProfileでもExpressでもない)普通のPCIバスしかない、という中途半端な世代のものだ。しかし、OSの終了時に約5分以上待たなければならなかった"江戸時代"から、約1分程度の待機で済むようになった"平成10年あたり"までようやく進歩したという感じだ。


机に向かっているときの作業をだいたい分類すると:

  1. メール作成、Webブラウザで情報収集、PowerPointで資料作成、Excelで管理系ファイル作成(Wordは幸運にもほとんど使わない)
  2. テキストエディタで内部向けの簡単な文書をHTMLで作成(いわゆるタグのベタ打ち)
  3. DOSバッチスクリプト、JavaScriptVBスクリプトで小さなコーディング、デバッグ

いわゆるデスクワークなら共通しているであろう1に比べて、2と3はやや特殊かもしれない。各文法のすべてに精通しているわけではなく、それぞれを必要な分だけかじる程度。誰に言われるわけでもないけど、こういう器用貧乏なスキルや作業を求められ、自然に鍛えられる環境にいる。


環境を新しくする機会は同時に、これまでインストールしてきたソフトウェアをすっきりと棚卸しする機会でもある。見直してみると、Windows、Office以外はほとんどが便利なフリーソフトウェアだ。なぜ自分がこれを使っているのか、とあらためて考え直すのも合わせて「よく使っているソフトウェア」としてアルファベット順にまとめておく。

7-zip

いわゆるファイルアーカイバ(ファイル圧縮/展開ツール)で、圧縮ファイルの内容を展開せずに閲覧でき、選択したファイルだけの展開もできる。圧縮、展開作業は結構な頻度なので、シェル統合したメニューも地味に便利。7z形式は使っていない。

CCleaner

レジストリの不要エントリや、各種アプリケーションが残す一時ファイル(たいていは気づかないままゆっくりたまっていく)を検索、一気に削除してくれる。半年に1回くらい、部屋の大掃除の感覚で。

CubePDF

無償のPDF作成ツール。開発が活発、わかりやすいGUI。国産ということで日本語フォント文字化けの心配も今のところない。セットアップ時にBaidu IMEなどの抱き合わせインストールを求められる点はありがた迷惑だけれど、インストールしない選択も可能。この手のPDF作成ソフトを他と比較すると、(1) 生成終了までの時間 (2) ファイル容量 (3) 変なフォント置き換え(によるレイアウト崩れ)などに結構な差が現れるが、このCubePDFはいずれも大きな問題はないように思える。

FileZilla

FTPサーバへの接続クライアント。ずいぶん前からFFFTPにお世話になっていたが、SFTP通信のケースが出て来たので、これに乗り換えた。初期設定の複数ペインがひどく使いづらいためにとっつきがよくないが、設定を変更すればだいぶ使いやすくなる。

IrfanView

WinShotとのペアで業務効率化にかなり役立っている。「WinShotでアクティブウィンドウのスクリーンショットをJPEGでデスクトップに保存 → IrfanViewで開いてCtrl+Yで必要な箇所を切り出し→ F12 → 四角や矢印の挿入、Ctrl+Tでテキスト入力して保存」が数秒でできる。Windowsには、ほとんど使われないであろう「ペイント」などよりこれを標準実装すればよいのにと思う。

MiniTool Partition Wizard Home Edition

基本的にはフォーマットせずに、HDDのパーティショニングが行える。「C50GB, D70GB, 未割り当て30GB」だった場合に「C80GB, D70GB」や「C50GB, D100GB」や「C50GB, D70GB, E30GB」に簡単にできる。数年前まではシステムのCドライブは「一度容量決めたらフォーマットしないと容量は変えられない」はずだった。この作業の頻度は少ないものの、便利な時代になったと思う。

Mery

よくできたテキストエディタ。「基本はシンプルであること」の項に書かれたコンセプトに共感。大学時代の秀丸エディタ以降、エディタ乗り換えは何度となくトライしてみたけれど、結局、ローカルな操作体系、環境設定の項目の多さ、色分け表示に別ファイルが必要な仕様などには、それぞれ面倒さしか感じない。このソフトはその点、面倒さを感じさせないようによく考えられている。必要以上のことを求めなければ、こういうシンプルなもので充分。

mintty

cygwinのターミナルエミュレータ。操作系やGUIがWindows寄りになる。cygwinを起動して最初に表示されるターミナルのそっけなさは「さあお好きなようにカスタマイズどうぞ」という姿勢にも受け取れるが、とにかく使いやすければいい、とカスタマイズに熱を感じない場合はこのエミュレータで事足りる。

PDForsell

PDF加工可能なソフトウェアを組み合わせて、1つのGUIでそれらの機能が使える。「この200ページ以上あるPDFファイルから、55-60ページだけ切り出して別のPDFファイルを作りたい」「3つのPDFファイルをA, C, Bの順で結合したい」などが楽に行える。

PDF-XChange_Viewer

これも便利なPDF加工ソフト。数十枚のアンケート用紙を両面スキャンして1つのPDFファイルにすると、偶数ページと奇数ページが180回転してしまう。(スキャン時の設定で回避できるのかもしれないがよくわからない)たとえば偶数ページを時計回りに90度回転、奇数ページを反時計周りに90度回転、を簡単な操作で行ってくれる。すでにあるPDFファイルにセキュリティ設定を加えるのも簡単。

Poderosa

ターミナルエミュレータの1つ。複数のサーバへ同時にログインして同じ作業を行うことがあり、その用途を考えられたタブ型ウィンドウが便利。

PsPad

渋いテキストエディタで、UTF-8周りに強く、日本語環境ではちょっと敷居が高いけれど、シェルスクリプトの文法ハイライトをデフォルトでやってくれるので、そのときだけ使っている。Meryにもこの機能はあるけれど.shは未対応。

UltraVNC

VNCクライアントとサーバのセット。VNCサーバをインストールしておいた別端末を、クライアント側から遠隔操作できる。Windowsどうしなら「リモートデスクトップ」機能が便利だけれど、自分や相手がLinuxだったときもこれなら大丈夫

WinMerge

複数ファイルの差分を確認できる。長いエラーログ、ツールが吐き出す出力ファイル、ライセンスサーバのログなど、2つ(3つ以上も可能)のファイルの違いをわかりやすく表示してくれる。

WinShot

スクリーンキャプチャを行える。‥というとたくさんあり、どれだけ使い慣れているかによって使い勝手そのものもかわると思う。ショートカットの割り当てができて、PrintScreenでデスクトップ全体を、Alt+PrintScreenでアクティブウィンドウをデスクトップにJPEG形式で保存するようにしてから、いろんな作業効率が上がった。何年もこれに落ち着いている。