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運転免許試験場の風景

国際免許証を取得するため、こないだ平日休暇を使って二俣川の試験場へ行ってきた。今月下旬に両親と行くハワイ旅行では、車を運転する予定はなく、しかもハワイ州では(観光客が多いからか?)日本の運転免許証だけでも運転そのものは許可されていて(ただしパスポート携帯が必要)、実は国際免許は不要である。しかし「何かあった場合、現地の警察官にスムーズに確認してもらうよう、運転を許可された証明としてあったほうがよい」のような情報があり、申請費用(証紙代)も\2,650とわりと安かったので、とっておこうと思ったのだった。


平日午後、がらがらの相鉄線にゆられて駅に着き、改札を出るやいなや現れた「試験場はこちら」案内に従いながら、駅前から伸びる「試験場通り」を15-20分ほど歩く。後から気づいたけれど、駅から現地に向かうまでが微妙な一本の長い上り坂になっている。バスで5分と案内があったので、気軽に歩いてみようかという判断をちょっと後悔しつつ一汗かいた。余裕を持ったつもりで、13時からの受付にあわせて12時半前に着くと、世代も服装もばらばらな老若男女がおそらく200人ほどいた。まあ、もともと人口の多い横浜の申請者のほとんどがここに来るわけだから、そこそこ混んでいるだろうとは思ったが、この人数はちょっと予想外だった。


行列の長さをみると、その8割がたは更新申請の人たちだった。もちろん仕事などで運転免許が必要な人が多いのだろうけれど、普段は全く運転せず、身分証代わりに更新するという人も何割かはいるだろう。ある窓口のそばでたまたま聞こえてしまったが、「昨日会社をクビになって住居も追い出されたのだけど、住所や連絡先はどうすればいいか」のような切実な問い合わせもあった。それだけ、日本ではほとんどIDカードのような存在になっている。一定間隔で更新の義務があり、誰も文句を言わず素直に並んでその手続きを行う、というこの仕組みは、(他の国の仕組みを知っているわけではないけれど)いかにも日本的だなとなんとなく思った。


国際免許証に貼られる写真はたて5cmxよこ4cmで、他のどの証明写真ともサイズが異なる。街中のスピード写真機では撮れず、試験場で撮ってもらうのが手っ取り早い。幸い、国際免許申請窓口は混んでおらず、長い行列を横目でみながら、証紙を申請書に貼って提出し、20分ほど待って入手できた。こんな写真にしたからか、表紙の条約名には古文書のようないかめしさを感じるが、要はこの1949年のジュネーブ条約への加盟国内であれば有効ということらしい。1年は有効なのでまた役立つ機会もあるかもしれない。