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2011 報道写真展

今年はこの日に観よう、と少し前から決めていた報道写真展を3/11に観に行った。転職先である横浜に来た4年前の冬から、なんだかんだで毎年連続でこの日本新聞博物館に来ている。こういう写真を見るのが好きなのが一つ。もう一つは、紅白歌合戦で「ああ今年はたしかにこのアーティストよく出てたね」と振り返るように、年明けしばらくして「昨年の出来事をまとめて回想できる空間」なのも、理由としてあるなと思う。


例年とは異なり、東日本大震災関連の報道写真が全体のうち7割を占めている。映像でもよく見たあの現場を切り取ったさまざまな写真が並ぶ。子供は笑顔が多い。悲惨な風景をたくさん見る中で無意識にその写真が目立ったのかもしれないし、避難所やがれきの横でも笑顔を見せてくれるのが、子供なのかもしれない。カメラマンはどんな気持ちでシャッターを切っていたんだろう。悲しいとか切ないとか、あるいは、この場をとにかく記録しておきたい、という気持ちも強かったかもしれない。大人子供かかわらず、また被災地であるかどうかにもかかわわず、撮影で自然に笑ってもらうにはコミュニケーションが必要。(自分を含めて)遠くから見る人は辛そうだと言うけれど、現地の人にはそこでの日常生活があるわけで、その日常の中に入り、笑顔を見せてくれるような気配りをしていたのだろう。


残りの3割は‥これは例年通りで、相撲などのスポーツ、皇室関連、海外の事件、芸能人の入籍会見など。なでしこワールドカップ金メダルと国民栄誉賞受賞、タイの大洪水、矢口真里身長差入籍会見。皇后様をエスコートする天皇陛下のお人柄はいつもながら、今回は避難所を見舞う写真も何枚かありそれに輪をかけていた。