2012紅白歌合戦雑感
いつもはあまり観ないのだけれど、今年は途中から、この曲順でいうと後半の特別企画「花は咲く」あたりから、わりとしっかり観られた気がする。一言で言えば、観て良かった。感じたところを忘れないうちに書いておきたくなったので書きます。
今年の紅白のテーマは「歌で 会いたい。」です。歌手のみなさんが紡ぎ出す、すばらしい歌との出会いに満ちた番組とします。
質の向上
たしか数年前(3-4年前?)までは、マンネリ、視聴率低迷、廃止も検討、という文字が踊っていた。最近はそれが言われなくなった気がする★。なぜこの人が?と首を傾げたくなる歌手は、昔も今も一定割合でいる気がする。とすると★の理由は何だろう?
- 1つは震災。家族が集まり、自宅で、TVの前に座れることが幸せの一つ、という認識。その象徴としてこの紅白が再認識された
- 純粋に、制作側によってなされてきた、飽きられないような工夫。2部構成化や、レア感の創出(演歌にAKB48やジャニーズのダンスが混ざるなど。合っていない組み合わせもあったけれど)
- 地デジテレビの普及。きれいな映像が届くようになった。歌手の衣装やVFXなど、歌以外にも観る楽しみが増えた
あとはよかったなあと感じた点をいくつか
(挙げていない歌手は、、残念ながら特に何も感じなかった。MISIAさん矢沢さんは観逃してしまった観たかった)
- 復興支援ソング「花は咲く」
- この曲が単純に好きというのと、大切なメッセージが含まれている点
- 歌詞内容というよりは、1つの記号として大切と思った。この曲を聴けば、震災のことを考える。そうさせるような曲が、年1回の節目、紅白で流れる意味はあると思う
- 作曲者、菅野よう子さんが指揮。動く菅野さんを初めて観られたのもよかった。古くは「信長の野望・戦国群雄伝」の音楽を担当、名曲が多いので名前はよく記憶に残っていた
- AKB48
- バックに大勢を従えて最後は人文字、はいいとして、メインのメンバーにはさすがに風格のようなものを感じてしまった。ほぼ決勝に残れる能力を持った陸上選手が、予選レースで"流して"走っているような感じ。全力疾走のももクロZとは格の違いを感じた
- 斉藤和義
- 存在感がかっこいい。ギターへ彫り込んだメッセージは、採用したNHKも英断
- aiko
- 大丈夫?と素人にさえ思わせる、ずれた感じのメロディーライン。でもこの人にしか出せない
- きゃりーぱみゅぱみゅ
- 衣装。地デジテレビの恩恵を最大限享受する色づかい。アートとして観てしまった
- 嵐
- 司会全般の安定感。特別企画「ふるさと」もよかった。もうあと5年は司会でいいんじゃないか
- プリンセスプリンセス
- ボーカルもバンドもあの頃とそんなに変わらない、という印象。30代半ば以上はおしなべて嬉しかったのでは
- 震災復興への願いから再結成、その結成期間の終了、というメッセージ感は、他の再結成バンドにはなかった
- YUKI
- 年齢を考えるとびっくりで、プリプリの奥居さん(今は岸谷さんか)を超える。エンディング近くできゃりーぱみゅぱみゅさんと並んでいたけど違和感なし
- 綾瀬はるか
- 司会の堀北さんと会話するシーンの自然な日本語。来年は司会をやってほしい。堀北さんは、あり余った緊張が最後まで抜けておらず、棒読みも残念
- いきものがかり
- トリに納得。シンプルな歌なのだけれど、力強さがほかにはなくて引き込まれた。もちろんオリンピックの名シーンがシンクロしたのもあり。大トリにならなかったのは、一応2012年で終わったことなので、という配慮かな