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2009年 報道写真展

昨年に引き続いて観に行った。事故や事件の写真に痛々しく感じながらも、「これも2009年だったのか」と正直忘れかけていた出来事もけっこうあった。それをあらためてこの場で思い出すだけでも価値があるように思う。

いっぽう、「牛のように白黒のまだら模様をもつヤギ」「温泉に入って手ぬぐいを頭におだやかな表情のオットセイ」など微笑ましい写真もあり、「WBC決勝のイチロータイムリーヒット、ボールがピッチャー横を抜ける瞬間」のような写真もありで、切り取られた瞬間の鮮やかさはなかなかほかでは見られないものだった。天皇ご一家の写真もコーナーが設けられるほど豊富。高齢でしんどいであろう中、いかにいろんなところに訪問されているかがわかる。

この日は阪神大震災から15年、5時46分の黙祷がニュースで流れる。twitterではいつもとは違う雰囲気で、誰彼となくその経験や思うことを語り出す貴重なタイムラインが流れた。一つ一つが鮮烈な瞬間である写真の集まりと、経験者でしか語れない過去の一瞬の出来事についての連なり、普段触れることのない2つの時間軸を感じた日だった。