always one step forward

重力ピエロ

切ない映画だ。重いというよりは切ない。家族のありがた味を描いて、いい家族だなと思わせる序盤からの展開に、切ない思いになる。



父親の包む優しさから、いろんな決意で生まれたであろう終盤の強い父性まで、幅広く見せてくれた小日向さんがよかった。クロスワードのキーワードで「イ」「ン」「タ」「ー」「ネ」「ツ亅までわかって最後の「ト」がわからないというシーンが笑ってしまった。



落書きの見せ方はわかりやすく、逆にこれを文章だけではどう表現しているのか。「本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ」いくつか象徴的に語られる台詞。「自分の命を犠牲にして守る」みつばちの比喩。やっぱり小説のほうも気になってきた。