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フェア・ゲーム

思っていたのとはけっこう異なる内容だったけれど、「実話に基づく‥」というしっかりした背骨があって、緊張感があってよかった。当時のニュースで文字通り対岸の火事のように見てしまっていた、「大量破壊兵器の有無」「イラク戦争」「フセイン追跡」というキーワードが並んだあの時代の、
・現場の人々の葛藤や空しさ、
・少ない人数が握る大きな権力、
・国のためにと働いていても窮地に追い込まれると辛くなる、
といった"現実"を忠実に描いてくれる。


手持ちカメラで不安定な映像をあえて使うのはこの監督のボーンシリーズと同じ。ときどきスクリーンの右下に入る「年月日」が区切りとなって、ストーリーが進むごとに意識させてくれる。ただ正直「2002年9月と言われても何があったのだったっけ」と思い出せず、帰ってWikipediaで振り返ることにもつながった(イラク戦争プレイム事件)キーとなるのは開戦となる2003年3月で、ブッシュさんの演説が象徴的に流れる。


最近観た映画で言うと、同じくショーン・ペンが出ていたツリー・オブ・ライフ=家族の映画、HAYABUSA=チームの映画とすると、これは"夫婦"の映画だなと思った。主人公のヴァルが実家の庭で父親と話すシーン、短いけれどとても印象的だ。このシーンだけでも観てよかったと思った。

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フェア・ゲームとは編集