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グッドデザインエキシビション2012

毎年恒例、あのGマークの「グッドデザイン賞」をその年に受賞した工業デザインを+大量に+間近で観られる展示会に今年も行った。「今まで何で世の中になかったのだろう」というわかりやすいものから、「この発想はなかった」のエポックメイキングな製品までさまざま。ふらっと寄ったつもりが、どの製品も見ていて楽しく全部回ることになり、3時間くらいがすぐ経った。

メーカーにいた頃は「最終製品のデザインにはどんな工夫があるのかな」という視点があったけれど、広い意味のIT関係に移った今は完全な1ユーザーの視点。自分でお金を出して買うかどうかはまた別にして、身近な製品の展覧会を見て回るという感じだ。

  • 医療機器から学校の校舎、WebサービスやWebサイトなど、およそすべての"デザインされたもの"が審査対象。わりと日常生活に近い製品が多く(食器とか歯ブラシから、家庭用血糖値測定器や鼻毛カッターまで)、どうやって使うのだろう、というのがイメージしやすい。これはCEATECとは少し違う点
  • 手に触れる製品がほとんど。写真も自由で、いくら寄ってもOK。触れないものも撮影はできるので、まあ何となく「しっかり見てやったぜ感」が残る
  • 製品ごとに、デザインの意図や説明書き、審査時のコメントがあってこれもおもしろい。ただこの文章がなくても、そのデザインの意図がわかる製品がほとんど。
  • 単なる技術アピールにありがちな "一方通行感"がなかった
    • "一方通行感" = 発信者が思って(期待して)いるほど受信者には伝わっていない雰囲気
    • CEATECやモーターショーなどにおける一部ブースの「新しいエコな生活を提案します」というデモを観て、一体どれだけの人が生活をイメージできているだろう、と思うことがけっこうある。ここではそれをあまり感じず、興味を持ってもらう、理解してもらう、そのための工夫がかなりなされていた

展示レイアウト

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2年前に比べ、展示レイアウトが(これもデザインの1つといわんばかりに)かなり改善されて観やすくなった

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中央オレンジ色のエリアに「グッドデザイン・ベスト100」製品が並び、その両脇を受賞全製品がずらり

あとは写真いくつか

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ワインサービングシステム 塩尻駅前の新しいワインバーで同じものがあった。プリペイドカードを差し込み、自分で選べるワインを、好きな量(30/60/90cc)ずつ飲める。槽内のボトル内は窒素充填

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歯科用椅子 たしかに歯科の治療器具がたくさん差し込まれた診療台はけっこうストレスで、審査コメントにあった「優しいイメージ」はたしかにその通りだと思う。こういう方面でも日本の企業ががんばっているのがいい

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茅ヶ崎、海沿いの分譲マンション スケルトン・インフィル工法。70平米前半台で4000万前半台

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モバイルプロジェクター 100ルーメンだけどとにかく小さくかばんに入る大きさ。アルミボディは放熱対策

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割り勘計算アプリ、はよくあるけれど、円グラフを指でぐるぐる動かせるのがおもしろかった。UIデザイン

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パナソニックの電気ケトル 独占市場化した欧州市場向け生活家電に果敢に挑戦、というコメントがあった。がんばってください

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カーナビタイポグラフィもうちょっとがんばって」というコメントはちょっと厳しいなと思った。現状でもかなり十分見やすいのに

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水上オートバイで牽引する水難救助船 おもむろに摂津市登場。さすが淀川沿いのノウハウ集積

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生産地や特徴を押し出したお米 嗜好品としてのお米、これもおもしろい

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LINE メリットがよくわからないので使おうとも思わない‥というのは年取った証拠か。金賞受賞

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ASUSマザーボード 機能集積+サイズシュリンク、ある意味高密度デザインの結晶

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カーブするファスナー そういわれればこれまで見なかった

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オーティコンの補聴器 デジタルオーディオ技術の真骨頂

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明治のチョコレート たしかにこういうパッケージデザインもずっと変わってないな

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モバイルプロジェクター TIのDLP方式をはじめとしていくつか出てきていて、もう小さいというだけでは新しくもない時代みたいだ

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学習遊具 木の格子状ピンに色とりどりの輪ゴムを自由にかけて遊ぶ。子供だとどんな"絵や字"を描くのか、これはたしかに楽しみ

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USBモバイル電源 これはすぐ欲しい。kakaku.com を見ると市場原理のおかげでかなり廉価に。たしかに、買うときにデザインフィーを意識することはない。デザインそのものに対する対価は何だろう。結局は「たくさんの人に使ってもらえているか」なんだろうか

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大船渡のとうふ店 「積み上げる、というイメージ」これもいいデザイン

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キョクトウの学習帳 「おたよりあのね」と「れんらくノート」の違いがよくわからなかったので調べると、ジャンルとしては同じのようだ。ます目つきが「おたよりあのね」

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また来年も来ます