eSIM「AIRSIM」を快適に使用した in ゴールドコースト
2018年初夏(6/30-7/3の4日間)、ゴールドコースト(オーストラリア)滞在時の通信環境はこの「AIRSIM」にした。現地4G回線が手頃に利用できてよい。
まったく初利用だったので、仕組みの理解、最初の設定にやや時間がかかったものの、いったん使い始めると快適。 料金面でも(今回の場合は)他の方法より有利。また海外行くことあればこれを使うと思う。以下SIMカードやプラン購入、設定手順などのメモを:
長くなったので最初にpros and consを:
実際に使って感じたeSIMのメリット
プラン購入や設定を出発前に行える
Webサイト上やAIRSIMアプリ(後述)で行う。対象のSIMカードをアクティベートする前でもよく、旅行準備のひとつとして、自宅で落ち着いて行える。これはよかった
https://www.airsim.com.hk/categories_asia
現地SIM購入だと‥
- 購入(多くは到着空港で。少しあたふた?)
- 空港ロビーなどでSIM交換(小さいのであたふた?)
- アクセスポイントの設定(その場で説明書を理解)
- 通信できているか確認
‥までがスムーズに必要。慣れの問題ながら、海外渡航がまれだったり、到着後の空港滞在時間が限られていたりであればそうもいかない
通信料金が安い
後述。
持ち歩く / 充電するデバイスが増えない
使ってみて初めてわかった点。
- Wi-Fiルーターレンタルだと、手持ちデバイスが+1され、小型とはいえ手持ち荷物が増える。慣れればなんということはないだろうけれど
- そして充電が気になる。いまや複数端子を持つUSB充電器がメジャーになったとはいえ、寝る前に充電する場合、スマートフォンだけでいいのか、Wi-Fiルーターも充電か、は意外と差になる
実際に使って感じたeSIMのデメリット
あまりない。
- アプリによるプランの事前購入、到着後の設定、接続確認、は慣れないうちは時間がかかるかもしれない
- SIMロック解除手続き後、スマートフォン電源入れた時に入力が必要な「SIMネットワーク ロック解除PIN」を確認しておく必要はある。ただこれは、現地SIMを購入して交換する場合も同じ
以下本編です(すでに長い)画面や料金などはいずれも2018年6-7月現在のものです
前提
呼び名「eSIM」?
AIRSIMは、香港が本拠地の「SHINETOWN TELECOM」が提供するいわゆるeSIM。
「仮想SIM」「バーチャルSIM」「ソフトウェアSIM」「クラウドSIM」など、Web検索で拾える限りいろいろな呼び名がある。厳密な定義には差があるのかもしれないけれど、基本的に同じ仕組みを指している気がする。
しかし今年。かのAppleさんが(iPhone Xs/Xs Max/XR発売にともない)「eSIM」を使い始めたことで、おそらくこれに集約されるのでは。2018年は「"eSIM"定着元年」かもしれない
現地での通信環境 選び方
「海外で手頃にネット環境を!」‥ホテル等のWi-Fi環境は除き、大別すると現時点では下記の通り:
それぞれWeb検索でいろんな記事が見つかるので詳細は割愛。例)「(国名) 現地sim 方法 2018」
- 挙げた順に、利用料金が高い(気がする。下に行くほど下がる)ただし台湾や香港など、地域によっては3≒4かも
- 逆に、仕組みの理解や設定の時間量が増えるかもしれない。1.や2.だとその辺りを省略できるのでよい
手順
eSIM購入+現地通信プラン購入(ローミングで利用)
としてAIRSIMを選択した時の手順
AIRSIM購入
アマゾンで。チャージ金額なし/あり、どちらでもよいと思う。
今回はチャージなしを¥500(購入時)で1枚購入した。チャージなしの場合、アプリ内で決済し使うプランを購入できる
【世界102ヶ国】チャージ式SIMカード AIRSIM:チャージ金額0円【日本正規代理店 AIRSIMを始めよう】
- 出版社/メーカー: SHINETOWN TELECOME
- メディア: エレクトロニクス
- この商品を含むブログ (2件) を見る
- 出版社/メーカー: AIRSIM
- メディア: エレクトロニクス
- この商品を含むブログ (1件) を見る
SIMカード外観
ほどなく小型封筒で送られてくる。マニュアルは英語+中国語
設定
AIRSIMアプリのダウンロード
SIMカード購入前/後どちらでもよい。
Android
iOS
SIMカード情報の登録
- 画面の指示通りに入力。まず購入したSIMカードに付与された「ICCID」
- 「Activation Code」「Email」「Contact 電話番号」
- 「Submit」
「こんな手順で使います」説明画面。スワイプして進める
プランの選択
対象国の選択
お姉さんがOKサインを出すこの「My AIRSIM」画面。アプリ起動後のメニューとしてよく見ることになる
- 左下「Buy」
- 「Popular」で「Australia」を選択
- キャリア名を確認。Optusは「オーストラリア第二の通信会社」日本でいうauのような立ち位置か
- 通信上限は「Unlimited 無制限」ただし「1日あたり500MBを超えると256kbpsに制限されます」まあこんなものでしょう
- 「Select」
Optus is the second largest telecommunications company in Australia.
ちなみに:SIMカードの有効期限は1年間
- 画面中央「Account Number」下に表示される。上記コード入力から1年間のようだ
- 期限内であれば "Reusable" の通り、複数国へ渡航したり、1箇所に複数訪れたり、でその都度プランを購入できる
- 全く使わなくても、カード自体の有効期限は1年間
プランの選択
- APN名「3gnet」を覚えておく。現地でローミング設定するとき必要になる文字列
- 将来利用可能なキャリアが変われば、この文字列も変わる。「オーストラリアは常に3gnet」というわけではない
- データ通信プランを選択。(ややわかりにくいが)画面下部にメニューがある
- 「5 Days 4G Data」HK$98
- 現地滞在は4日間だけれど、選択できたのは24 hrs/3 Days/5 Days/7 Days/‥だった
- 次に音声通話を選択
- 「AIRTALK 30 Minutes」が無料だったので一応追加した
利用開始日の指定→カートへ追加
- 年月日で指定。現地到着日に合わせ「2018/6/30」
- 「Add to Cart」
- 「カートに追加されました」で「OK」※カートに入っただけでまだ課金されていない
- カートが表示される。これまで指定した内容を確認
- 「Notes」には細かいけれど重要な点が:
- Effective Date(入力した利用開始日)になればSIMが有効になる
- もし同じEffective Dateであるプランがあれば、それらは入力順に有効になる(最初に-Buy入力したものが-最初に-使われる)
- 「Checkout」
プランの購入
この「Total Amount」画面で「Pay」すると決済画面に移る
- 「HK$98」はいくら?
- PayPalまたはクレジットカードを選択、指示に従い決済
- 「Transaction completed. Thank You」が表示されれば購入完了
購入したプランの確認
- 最初のメニュー画面「My SIRSIM」でいつでも確認できる
- 「Valid Package」その時点で有効なプラン
- 「Used Package」使用済みのプラン。使い終わったものはここに表示される
- 「Current SIM Info」現地で利用中は図右「Optus AU - AIRSIM」のように表示される
参考:複数国で利用なら「Combo」
今回は使わなかった。「中国、香港、マカオ」「シンガポール、マレーシア」など。同じ通信会社との契約で使えるのだろう
スマートフォン側の準備:SIMロック解除
- (未解除であれば)必須。めったに行わない作業なので、あたふたしないよう事前確認を
- SIMカードというよりは、回線契約ごとに紐づく作業。最近の(ここ2-3年で発売された)機種であれば対応しているでしょう
- 方法はキャリアによって異なる
NTTドコモ
解除手続き後、最初の電源を入れると「SIMネットワーク ロック解除PIN」入力が求められる。これは、手続き後「【ドコモ】お手続きを承りました」メールに記される「解除コード:」に書かれた数値。あらかじめ設定された(複数ある)PINではないことに注意
au
ソフトバンク
アクセスポイントの設定
覚えておいた文字列「3gnet」の出番。一言で言えば、この名前を持つ「アクセスポイント名」を追加する手順
- 設定画面はOS(iOS or Android)で異なる。以下はAndroid 8.0 画面
- ちなみに普段使っているアクセスポイント名はドコモ「SPモード」
- 「設定」→「モバイルネットワーク」画面で「アクセスポイント名」をタップ
- 「APN」画面で右上「+」をタップ
- 「アクセスポイントの編集」画面で「APN 未設定」部分をタップ
- 入力画面で「3gnet」入力して「OK」→「APN」欄に「3gnet」が表示される
- 画面を戻ると「3gnet」が追加されている
現地到着後の操作
さあ利用開始。
AIRSIMをセット
まず、スマートフォンにAIRSIMをセットする。(SIM 1枚を挿すモデルの場合は、SIMを挿しかえる)
しかし‥
セット後(SIM交換後)AIRSIM通信を有効にするために、通信環境がまず必要
- 普段使っているSIMカードでの通信は(取り外したので)使えない
- eSIM利用における数少ないトラップとも言える
- デュアルSIM端末ならこの点はクリアですね。普段使っているSIM+AIRSIMを挿しておくとよい
- 具体的には、AIRSIMのセットを、空港のWi-Fiなどが利用可能な状態で行うのがよい。たとえば以下いずれかでOK
セット後、「AIRSIM通信はまだできないが、空港のWi-Fiを使って通信ができる」の状態。そして以下の操作を行う。
アクセスポイントの使用
ようやくです。
- 「設定」→「モバイルネットワーク」画面で「アクセスポイント名」をタップ
- 作成したアクセスポイント「3gnet」を選択
- 「データローミングを使用」をオン
これで接続開始!
もし接続されなければ?
一度だけ遭遇した。スマートフォンの再起動により、無事、アクセスポイント「3gnet」を参照、現地Optus回線を掴むようになった。
場合によって再起動が必要になるようだ。iOSなら問題ないのかもしれない
接続後
一度現地回線を掴むようになれば、日本国内で4G回線を利用しているのと感覚はほぼ変わらない。
- ホテルWi-Fiが届かない街中でも、たいてい通信可能
- 見知らぬ街歩きで活躍するGoogleマップ。キーワード等で地図検索がいつでも使えるのは心強い
- モバイルWi-Fiを携行していれば同じ状態だけれど、スマートフォンだけで通信できるのは快適
参考情報
今回使わなかった機能。参考までに
AIRTALK
音声通話を行う場合このアプリを使う(ようだ。)説明画面を横スワイプで進めると、
電話アプリに近い画面。番号を入力し、購入した音声通話プランの残り時間に従い通話可能(だろう)
今回は「AIRTALK 30 Minutes」をつけたので、必要なら音声通話できた。現地でどこかへ電話する可能性はゼロではないので安心ですね
Topup
いわゆる「チャージ」に近い。「一定の金額分をあらかじめ決済し"チャージ"しておけば、必要な時にプランの購入が可能」ということだろう
- 「Topup」をタップ
- 「Topup by credit card」をタップ。こちらがメジャーな方法か
- 決済方法、金額(画面例 HK$100)を選択し、決済する(とtopup完了になるようだ)