always one step forward

印刷メディア=落ち着き

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ある日、ウェザーニューズ社から雑誌が郵送されていた。新手のリッチなポスティング広告かと思いきや「定価300円」とある。買った覚えもないのに、と同封の紙を見ると「株主の皆様へ。」そうか、とプチ株を買っていたのを思い出した。単元株にも満たない株主にも1部づつ送るという、これはこれでリッチな対応で、悪い気はしないのでそのまま読んでみた。









季刊そら」要は天気にまつわる文化風俗のよもやま話、という内容で、かなり充実した内容だ。天気という日常を切り取っているものの、その写真の質、深い取材量を感じる文章であることは素人目にもわかり、これで300円とはと感心した。装丁やフォントの雰囲気、広告ページがまったくないという構成がよけいにそう感じさせたのかもしれないが、いい意味でじっくり、落ち着ける時間を過ごせた。







雑誌としての雰囲気は、個人的な印象としては、たまに乗るJALの機内誌「SKYWARD」に近い。掲載されている浅田次郎さんのエッセイが楽しみなのだけれど、毎号自分で買うのかというとそんなこともない。どちらかというと(たまに乗るという意味で)非日常の時間で触れる情報の1つだ。よく考えてみると、こういう印刷メディアをじっくり読むことが、そもそもしばらくなかった。インターネットにたくさんの情報を求め、携帯電話に毎月数千円払う価値観に慣れた分、300円で得られるこの時間が、不思議と新鮮に感じた。