劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル
ドラマをずっと見ていたわけではないけれど、過去の映画の再放送や、夜中にまとめて放送されたりする時に観て、「あの世界観」はインプットできていた。自分なりにむりやり圧縮するなら=
- 「霊能力なんか存在しない」というメッセージ
- 「方言を話す人々+村+森林」という、(都会人から見た)非日常にくるめた表現
- 山田・上田は(風変わりではあるけれど)都会または観客の象徴
- 人殺しがおこってしまう背景は、犯人が過去に受けた傷の復讐
という点で共通している、と勝手に感じている。
今回もその流れから大きく外れることはなく、子供の心がからんだ悲しい物語になっていたけれど、入り込んで観ることができた。
松平健さんがかなりいい味を出している。暴れん坊将軍を知っていればにやにやしてしまうシーンがいくつか。回想場面の髪型も、本人がよく了承したなと思うほどの漫画チックで、かなりおもしろかった。佐藤健さんは、龍馬伝の岡田以蔵役のイメージしかなかったけれど、方言で感情を出すところがかなりよくできていて、新しいイメージになった。鬼束ちひろさん「月光」のときも思ったけれど、今回の主題歌、熊谷育美さんという人の「月恋歌」も聴きやすくていい曲だと思った。