華と間と裏方と - 映画「ソロモンの偽証」製作報告会見に参加
原作・宮部みゆきさん、執筆10年文庫6冊の大作。映画化され、来年3月と4月に二部作が公開予定。この映画の製作報告会見に、なぜか「一般傍聴席」があり、おもしろそうなので参加した。
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この天井のシャンデリアの雰囲気にぴったりと合った、華やかさのある俳優陣。彼らを含め、(この作品でデビューする人も含んだ)中学生7名たちの、初々しくも個性が出た会見をじっくり聴けた。
主演の藤野涼子さん。選ぶ言葉どうしの"間"が独特。緊張なのか演技なのか。いい意味で気になってしょうがない感じの人だ(↓オフィシャル写真)
また「裏にいる人は意外とたくさん」という、製作記者会見というレアな雰囲気も味わえてよかった。予告編動画はやや原作のテイストとずれている?ような気がしたけど、実際こういう演出/構成なのかもしれない。映画観ます。
会場の雰囲気
映画レビュー投稿アプリ「フィルマークス」で知った、この「一般傍聴席」の募集。応募したら当選メールが来た、という流れ。当日は「フィルマークスからの方ですか?」と聞かれたので、他のサービスでも募集をしていたようだ(フィルマークスについては後半に)
会場の明治記念館には、そういえばちゃんと行くのは初めてだった。1Fで「富士の間はどこですか」とたずね「ソロモン関係の方ですか?」と返され「(確かにそうですが‥)はい」「2Fでございます」と丁寧に案内いただいた
- 松竹の担当者さんから一般参加者(約20名弱)への挨拶
- 会見中の写真撮影は普通に制限された。厳しいというより、それが当然の世界なのだろう
- 「オフィシャルスチール(写真)を後日お送りしますので、SNS等への投稿にご使用ください」
(ただ、会見が終わった会場等は「撮影どうぞ」だった。このページの、オフィシャル写真以外のものはその時撮影したものです)
- 会場「富士の間」
- 前方にステージ
- 対面して約200脚の椅子が並び、この一部に準備された「傍聴人席」に僕らが座った
- 作品の内容に即して、明らかに裁判所をイメージしている。ただしこのネーミング以外の"演出"は特になかった。オフィシャルな会見なので当然か
- いちばん後ろに高台になった列が。会見では「ムービーの方」と呼ばれていた映像撮影の皆さんが、キャノン砲のようなプロ仕様ズームレンズを構えてこの台に待機した
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役者さんは言葉を持っている
(↑オフィシャル写真)
当たり前だけど、質問への回答が味のある演技になっていた。佐々木蔵之介さん、夏川結衣さん、永作博美さん、黒木華さん、尾野真千子さん。
どんな発言があったかは、後に挙げたプロの記事にたくさん挙げられている。個人的に印象的だったのは:
- 夏川さん「(娘役の藤野さんに)久々に会うと、輪郭がはっきりして‥」
- 成島出監督「朝におはよう、昼にこんにちはという普通の人に育ってほしい。夕方におはようという変な子供にはなってほしくない」
- 宮部みゆきさん「作品が子供。こんなにいい子供がいたのかと感慨深い」
- 「作中の名前を芸名として使われることに何か思いは?」との質問に「名前などでよければどうぞどうぞ。作者冥利に尽きます」と笑顔で答えられていた
ここで初めて知る人々の仕事ぶりもあった
- 中学生キャストの1人、前田航基さん。あれ、と思ったら兄弟漫才コンビ「まえだまえだ」の兄貴の方だ。しっかりもう俳優としてもがんばっているのは初めて知った。尾野さんや黒木さんと西の言葉でやりとりしてくれたらちょっとおもろい、と思ったけどそれは無かった
- 司会の八雲ふみねさん。「シネマアナリスト」という仕事がこの世の中にはあるのですね。でも、緊張している出演者が質問内容を思い出すのを上手くフォローしたり、時間配分を考えつつさらに発言を引き出したり、かなり進行に慣れている方だなと感じた
全体で約1時間。
- 17時スタート
- 登壇者一言づつ
- 質疑応答(登壇者がバランスよく発言する、ある程度考えられた構成)
- フォトセッション(写真撮影)
- 予定通り18時終了
素人には新鮮な風景
映画関連の仕事ではないし、当然こんな場所に来たことはないので、使われる単語や人々の動きがけっこう新鮮だった:
- いわゆる取材メディアの皆さんは、会見では「媒体の皆さま」と呼ばれる
- 「スチールの方はこちらへお並びください」
- スチール=still。(映像でない)写真。「スティル」「スチル」でなく「スチール」で定着
- 撮影場所は、受付時に所属を明確にした取材スタッフごとに、明確に決められていた。少なくとも、撮影させる媒体に対しては「ご自由にどうぞ」というスタンスではなかった
- スケッチブックの人々
- 大判のそれを抱えた人がなぜか数人いた。イラストを描く人、メモ代わりにする人
- 何を描いていたんだろう。けれど自由にメモするキャンバスとしては大きくて良さそうだった。アナログタブレット的
- 会見最後の写真撮影
- 出演者がステージ中央に集まり、映画タイトルの看板を持つ
- 司会の八雲さんが「まずスチールの方どうぞ〜」
- 「向かって左側からお願いします〜」出演者が揃って左を向く。パシャパシャ
- 「中央〜」パシャパシャ「右〜」パシャパシャ。登壇者はずっと笑顔
- 「つぎムービーの方お願いします〜」多数のキャノン砲が向く
パシャパシャと書いたけど、正確にはデジタル一眼レフのあのシャッター音。銀塩カメラのそれが持つ物理的な質感はあまりない、比較的軽めの機械音。しかしそれが多数重なるので、撮影時のBGMになっていた
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アプリ「フィルマークス」
- 映画上映情報を検索でき、レビューを投稿/閲覧できる無料アプリ。レビューを書かなくてもけっこう使える
- ジャケット写真が並ぶ一覧から、上映中/間もなく上映/過去の作品、を検索できる
- 出演者や監督名をタップすると、彼らが出演/監督した作品が軽快に表示される
- こう見ると、映画情報は、データベースとしては比較的単純なリレーション構造で、システム化はしやすいのかもしれない
- 上映映画館を見つけるには、、やや手順が多いか
気になる作品はどんどん「クリップ」しておき、観た作品にレビューを書いたり、という使い方
- 作品を観た後は、⭐︎で5段階評価。
- その作品の他の人のレビューを読むのがけっこうおもしろい。印象に残ったポイント、文体、人それぞれで、そうですかそこが印象に残りましたかと
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プロのニュース記事
googleニュース検索で拾った。会見日の夜(つまり2〜3時間後)にたくさん掲載されていた。さすがプロの仕事