always one step forward

IT寄りの日常・IT以外の日常。ランニング。美術展や展示会感想。長文でもなるべく読みやすく構成する練習を兼ねています

GPSウォッチの完全代替になり得る?スマートスポーツギア SONY Smart B-Trainer

001

今年の春に銀座ソニービルで見かけてから気になっていたデバイスを、丸の内の新丸ビルB1にあるランニングステーション「Marunouchi Bike&Run」で借りて体験できる機会があった。

101

最初に使用感まとめ

  • スマートフォンを携行せず、GPSログや心拍数を記録できる手軽さ
  • ○ 音楽のBPMを解析し、その時の心拍数に合った曲を選択してくれる(らしい。未体験)
  • △ バッテリー
    • 通常設定で3時間もち。一般的なGPSウォッチのもち時間よりは短い
    • GPS信号取得頻度を落とす、Bluetooth通信を切るなどしても6時間
    • 3時間で充分、という人には適している
    • 4, 5, 6時間と記録したいフルマラソン向けでなく、普段のトレーニング用と割り切る解釈もできる
  • △ ソフトウェア
    • 本体ボタンを押すと、ランニング中でもペースや心拍数を音声アナウンスしてくれる。それはいいのだけど、「ペースはいいので、まず心拍数を教えてほしい」ようなときはけっこうあって、アナウンス順を変更やスキップできるとよいのだけど、その機能は(まだ)ない
  • 総合的に:タイトル「GPSウォッチの代替になり得る?」への答えは、個人的には△
    • バッテリー容量、ソフトウェアのカスタマイズ性はまだまだと感じる(逆にそれをクリアしてくれたら○になる)

あとは細かい使用感や画面などいろいろ

使用前

ランニングステーションでは、いつもいるスタッフではなく、メーカー担当者から直々に、丁寧に説明を受けた:

  • どんな特徴がある製品か
  • 装着の仕方(気をつける点)
  • 今回の体験では、どのボタンだけを使えばいいか
  • スマートフォンとのペアリング方法

あとはいつものように皇居へ出てランニングを始める。違うのは、耳にこの製品を装着している点だけ

外観

  • 白を借りた。実製品は4色展開
  • スイッチ類はこの写真に見えている4つだけ。同じ側に揃っていて、「長いボタン」「丸いボタン」と形状も変えてあるのでわかりやすい
  • 運動中はもちろん目で見て操作できないのもあり、インターフェースの細かい配慮はポイントが高い
  • 「迷わないインターフェース」は付加価値としては必須とも言える

001

耳に装着する部分で脈拍を測り、それを「心拍数」としている

002

その分、耳に対して"固定"する必要があり、装着後はわりと密着感があり、周囲の音がやや聞こえづらいタイプと思う

003

ランニング中、たまに「心拍計測を停止しました」とアナウンスが聞こえることがあった。首の向き?などで計測部分の接触がわずかに弱くなったもよう。特にさわらずとも心拍計測は再開された

同社の似た製品

ちなみに今使っているイヤフォンはこれ。スマートフォンに入った音楽をBluetooth接続で聴く。快適に使えている。しかしもちろん、使用中はスマートフォンを携行しておかないといけない

この製品は、イヤフォンそのものがウォークマンなので、音楽を保存できる。つまりこのイヤフォンだけで音楽を聴ける。しかしもちろんGPSログ取得や心拍数計測機能はない

スマートフォンアプリ

事前にインストールしておく。

このページは、アプリ内「ヘルプ」をタップすると表示されるページでもある。iOS/Android版アプリのダウンロードリンクや、その更新情報がまとまっている

iOS

音楽とGPSで楽しくランニングSmart B-Trainer

音楽とGPSで楽しくランニングSmart B-Trainer

  • Sony Corporation
  • ヘルスケア/フィットネス
  • 無料

Android

Get it on Google Play

インストール後、スマートフォン本体とは最初だけ、NFCまたはBluetoothでペアリングしておく。

ここまで行っておけば、

  • スマートフォンにある音楽やトレーニングプランのデータをSmart B-Trainerに転送できる
  • ランニング後のGPSログや心拍数などのデータをアプリ側に転送できる

計測中、スマートフォン側の表示はシンプル。中央に測定開始からの経過時間、上部にリアルタイムで測定した心拍数などが表示される

004

計測

  • GPSログなど、記録データはSmart B-Trainer本体に保存される
  • 計測中は、スマートフォンは持って走らなくてもよい

計測後、本体からスマートフォンアプリにデータを転送。その後、スマートフォン上でこの画面を確認できる

007

測定データは同時に2つまでチャート表示可能。青:ペース、赤:心拍数

006

緑:高度、赤:心拍数。赤が谷のように落ち込んでいる箇所は、歩いたところ

たとえばトレッキング時に計ると「上り坂を歩くと心拍上がる」がわかりやすく見えそう

005

トレーニングプラン内蔵。この金哲彦さんのプランは有料。もう少しシンプルな、無料のプランも入っている

_20150808_204309

目標に応じて、たとえば3ヶ月と区切り、この曜日とこの曜日に○km、歩いたり走ったりしましょう、とガイドしてくれる。合理的で丁寧な内容。

_20150808_204246

MY ASICSと連携。普段使っていないのでよくわからない

_20150808_204225

クロージング

使用後は、対面形式でアンケート回答。あまり内容は書かないほうがよさそうだけれど、一部は:

  • 普段のランニング頻度など
  • この製品(Sony Smart B−Trainer)をどこで知ったか
  • 製品のよかった点、改善したほうがいい点
  • (腕につけていたGPSウォッチ目にして)製品をどこで買ったか

やっぱりというか、GPSウォッチを競合と見ている雰囲気が伝わってきた。

質問者は1人ながら、周囲には企画/営業/販売/開発担当という雰囲気の(違うかもしれない)の人々が耳を立てており、使用者の生のフィードバックをその場で受けようという、メーカーとしての気合いを感じた

売値はkakaku.com最安値¥2.5万台。定価¥2.6万なのでそれほど値落ちしていない(2015/8現在)

(あとは技術的な側面から適当なおまけ)

おまけ

ウェアラブルバイスとしてのイヤフォン

形だけ見ればいわゆる「ワイヤレスイヤフォン」で、たしかにその通りなのだけれど、

  • 音楽をこのイヤフォンに転送して聴ける
  • GPSログを記録できる
  • 心拍数を測定できる(耳の脈拍をとる)

などの機能がついた「高機能な+ワイヤレスイヤフォン」と言える。

といっても、ランニングしない人にとっては何のこっちゃという製品分野。少し前に良く耳にした「ウェアラブルバイス」の一種と言えるかもしれない

ウェア‥と同様のカテゴリと言える「活動量計」でkakaku.comを検索すると、ヘルスケア分野でよく名を聞くメーカーがいろいろ製品を出している。

加速度センサや圧力センサ、(おそらく多くはMEMS技術をベースにした)多様なセンサ技術で、歩数だ、歩行距離だ、脂肪燃焼量だ、といろいろな記録をとれる

ソニーだと:

「時計で心拍測定」のトレンド(2015年中旬現在)

心拍測定は、ランニングをきっちりする人(僕はそうでもないけれど)にとっては大切なパラメータの一つ。

  • ペース維持:走るペースを上げ、"今の"心拍数を常に測定し、上がりすぎたらペースを落とす
  • 心拍機能強化:ある一定の心拍数レンジで決まった距離を走り、その経験を積むことで心拍機能を強化する

などにおいて、心拍数を数値化できることは必須である。

  • そして当然、重いよりは軽い、なるべく小型デバイスで測定したい
  • 温度や湿度と異なり、身体への接触測定が必要なので、スマートフォン+アプリの構成もまだまだ不利
  • 自社の時計と通信可能なベルトをオプションとして提供、というメーカーは結構以前から存在(GARMINSUUNTOなど)

しかし、腕に直接巻く、時計「単体」で測定できるのがベストである。

「心拍数 ウォッチ」「心拍計」などで検索すると製品数はそれなりに多い。ランニング用途、時計単体として選ぶと(他にも数社あるけど割愛):

  • GARMIN Forerunner 225(最近発表された)

‥と、まだ選択肢は限られている。つまり2015年中旬現在では、(時計ではないものの)Sony Smart B−Trainerの市場優位性はけっこうあるほうだと思う

「脈拍」を心拍数とみなす

ページ中ほどにあるように、耳で測定する脈拍を「心拍数」と近似することは、どうやら問題ないらしい。

* 一般的に、運動の強度の目安となる心拍数を知る手段として、脈拍の測定が推奨されています。

本製品では、内蔵センサーが耳から「脈拍」を計測し、その結果を運動量の測定や“心拍トレーニング”に活用しますが、わかりやすくお伝えするため、 「脈拍」を「心拍」、「脈拍数」を「心拍数」と表現しています