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X-MEN: ファースト・ジェネレーション

他の作品よりは時系列では過去なのだけれど、作品の製作順としては新しい。他のシリーズ作品で見られるいろんなシチュエーションの"理由"を説明してくれる場面がいくつもあり、「ああそういうことだったのか」の連続で楽しめた。


特に、他の作品で、チャールズとエリックは対立している一方、チェスを楽しんでいるのは何でだろう、というのがあったが(しかもそのときエリックはあの細長いヘルメットは外している)その理由も何となくわかった。信頼しているから外すのだろう。「能力を隠すべきなのか」「"normal"ではない自分は人間と共生できるのか」「誰かを憎むべきなのか」などという、ミュータントが共通して悩む存在意義のようなものを(特にミスティークとハンクの間で)ちゃんと描いてくれたので、「たしかにファースト・ジェネレーションだ」としっくり来た。


巨大なアンテナを動かせるようになったエリックのシーンが一番よかった。あと数秒はあの表情を見ていたかったが、すぐに「演説が始まるよ」と場面進行してしまったのが惜しい。あと、姿を変えてからのハンクがかっこいい。でかい戦闘機を1人で設計製作してしまう無茶さもありながら、悟り切った感じが渋すぎた。物語として、キューバ危機にまともに絡めてきたのはちょっとびっくり。ケネディ演説の本物の映像を使うので、ほんとにこうだったら歴史変わってるよなと思いつつ見入ってしまった。米vsソvsミュータント、紅白合戦に青組が混ざったような感じだった。