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学会へ参加

仕事で、札幌で開催された学会に参加した。発表そのものは、前職で何度か行った2005年以来だ。前日入りしてああだこうだと議論しつつその場でデータ分析した結果がメインで、約50名用の教室が7割がた埋まった中での、共同発表者の先生の報告を聴いていた。‥という点では発表時は気楽だったものの、質問が来たら内容によっては答えることになっていたので、最近は携えていなかった(いい意味での)緊張感がひさびさにあった。

実際の発表後は、セッションのテーマにはのっとっているものの、前後の発表と比べて毛色が違いすぎたこと、いわゆる新規性がまだない途中報告のような内容だったためか、質問も出ずにぽかーんとした雰囲気に包まれる。まあしかし、ある程度予測できたことでもあり、自分の名前が報告者として残ることにも、それなりに意義があると思う。また、大勢のポスター発表会場を歩き回って情報をつかんでいく - 興味で歩くだけでなく、扱うソフトウェアのプロモーションという視点も必要 - という学会での時間の過ごし方も、なかなかいい経験になった。


朝、当日参加として参加費を払い、(時刻表とまではいかないものの)それなりにずっしりとしたA4版のプログラムを受け取る。DVDも渡され、事前にこれを受け取れていれば、PC手持ちの人はインストールして持参するだろう。しかし、その日のタイムテーブルを100%確認しているわけではなかったり、行ってみたら「満席で入れませんでした」のケースもあったりで、結局、その場で自分の興味がある「講演タイトル」と「開始時間」を素早く見比べながら、各会場となる教室へ向かう。まさに時刻表のようにこのA4冊子を何度もめくることになる。DVDの内容を閲覧できるPCも何台か置かれているが、数度のマウスクリックやキーワード入力よりも、自分でぱらぱらとめくって探すほうが早い。周りにそんな人が何人もいた。iPadはこんなときビューアとして最適だ。冊子より軽いし。メモもできるし。実際そうやって身軽に聴講している人もいて、歩き回りながらiPad欲しい症候群がわき上がった(いまはまたおさまっている)


大規模な学会=開催大学持ち回りの経済活動、を実感した3日間でもあった。自分が関わった口頭発表のほかに、ポスター発表、大きなホールでのシンポジウムに分かれている。

  • 口頭発表の件数:朝〜夕方で1室あたり35〜40件、これが約20室で並行して行われ、都合3日間なので35x20x3=2100件、最終日は少し終わりが早いことを考慮しても約2000件
  • ポスター発表:2カ所の体育館で160件+140件、午前と午後で入れ替えなのでこの2倍、3日間で300x2x3=1800件

発表者に加えて共同報告者がだいたい3〜6名いるので、発表だけに限っても関わるのは相当な数だ。発表者、(全員来ないにしても)共同発表者、聴講者、座長に加えてスタッフ一同。全国(あるいは世界各地)から集まる人々の移動、宿泊、飲食(すすきのを含む)を考えると、、、まさにその都市に(確実に)お金が落とされる機会になっている。可能であれば東北で積極的に開かれるのがよいなと思った。