ポケモンGO(Pokémon GO)ジョギング/LSDとの相性に関する一考察
まったりプレイ(まったりポケモン集め)なら、ゆっくりランとは相性良いですね、という話。
日本国内でのリリース日(2016年7月22日)から3日間ほど、外の暑さと本体の熱さを感じながらひとしきりさわり、たしかレベル12くらいの時にアンインストールしてしまったけれど、考え感じたことをいろいろと:
結論
前提
ゆっくりランとは?
- キロ6分-7分のLSD(Long Slow Distance)走
- いつでも立ち止まったり、歩きに転じたりできるペース
- 一般的な外見としては「あの人はゆったりジョギングしているな(しかし歩いてはいないな)」と感じられるペース
まったりプレイとは?
- 動き回り、表示されたポケストップでアイテムを補充する
- 動き回り、見つかったポケモンを獲得する
- 獲得できただけでなんとなく嬉しい
まったりでないプレイとは?
- 隙あらばジム奪取
- 暑いさなか、ひと駅ふた駅分を歩いてみるか、と抵抗がなくなった
- 公園や神社が目に入ればとりあえず行ってみる
- 出張先、旅行先での目的の一つがポケモン集めになった
- 課金の有無:今回は論考しない。他のゲーム同様、課金しなくてもある程度やりこむことはできる
有料アイテム。これらがないとどうしようもない、というゲームでもない
実験
以下をジョギング、またはウォーキングしながら、ポケモンGoをプレイした
用いたデバイスは以下の通り
かっこいいスプラッシュスクリーン。起動するたびに見ることになる
結果
まったりプレイならジョギング/LSDと相性が良い
このペースなら、例えば
- アプリ起動中の画面を表示したまま、左手に持って走る
- ちらちらと画面に目を落とし、近づいたポケストップをタップ、左右フリック+タップでアイテムを補充
- 振動を感じたら(ポケモンとエンカウント)、ポケモンをタップ、モンスターボールをポケモンに当てる
これくらいの操作は、体の動きを止めないままできるようになる。慣れれば。
ただし以下の要件(条件)がある:
混んでいるコースでないこと
画面に目を落とすとき、一瞬でも前を見ない状態になる。このため、他のランナー(や他のポケモントレーナー)にぶつかる可能性がある
ペースが速くないこと
上記と同じ理由。ぶつかる可能性があるし、上記に挙げた操作もミスタッチが多くなる
複雑な操作を行わないこと
上記に挙げた以外の操作は、試したところ(試したんかよ)、走りながらでは厳しい
battery-eater
実直なまでのbattery-eaterである。端末スペックやバッテリー使用歴に依存しそうだけれど、
- 5分歩けば5%減っている
- 30分なら30%。80%が50%になる
こんなアプリは他に知らない。
- 常にGoogleマップを表示、常に位置情報を送信、それなりにスムーズなレンダリングを常に実施
- 周辺の地図情報をかなり先読み(キャッシュ)しているようだ。見えている範囲にある、遠くのポケストップをタップしても、それほど待つことなくその情報を表示する
time-eaterでもある?
単純に考えればYES。多数あるスマートフォンゲームと同様、「暇つぶしのはずが、逆にアプリに自由時間を食いつぶされる」という構図
しかし今回は「運動できた」「親子や友達、会社同僚とのコミュニケーションのきっかけになった」という意見もよく目にする。このためか、単なる時間つぶしという印象はほとんどない。つまりNOでは思う
参考画像
皇居外周
この外周5kmには、都道府県の花などがデザインされた床石が約100mごとに配置されている
その床石がポケストップになっている。ゆっくりウォーキングするだけでもポケストップには困らない
皇居東御苑内。夜間は入れない場所にポケストップたくさん
JR秋葉原駅周辺
ポケモンに出会う確率が上がるルアーモジュール。それ設置された(つまり誰かが設置した)ポケストップだらけ
季節外れの花見のようにも見える。実際は、小さなハートが花びらのように降っている
台場公園
ランニングコースを示す人形もポケストップ
台場公園の先端にジムがある。Ingress内で誰かが作ったのかもしれない
考察
これはゲームか?
ゲームと呼ぶか、アプリと呼ぶか。
重要な指摘があった:
人々はそのゲームの世界を自由に駆け巡り、満足して現実世界に帰ってくる。
時間の短い、長いは関係なく、その世界にどれだけ貢献できたかが重要なのだ。
その経験を得ているからこそ、大人になった今でもお酒を飲み交わしながらゲームの名シーンについて語り合うことができる。その余韻を楽しむことができる。
この文章全体に共感できるところが多い(特にドラクエIIIのくだり)
冒頭の「まったりでないプレイ」に至る前にやめてしまったので、ゲーム性をあまり感じなかった。しかし、引用したような文章に出会える時点で、間違いなくゲームと言える
これは「現実世界との融合」か?
明らかにNO。"地図"=Googleマップにオーバーレイされたポケモンや(店舗や名所などの)スポット情報を見てはいるけれど、実態ははGPS座標(X,Y,Z)に紐付いたデータを眺めているだけ
しかし、展開のしかたによっては、多くの人にYESと思わせ続けられるゲームだろう。
- 「〜公園で進化後レアポケモンの巣ができたらしい」
- 地方限定、地域限定で獲得可能なポケモン
- 参考)ポケモン追加候補たち wikipedia:全国ポケモン図鑑順のポケモン一覧
- フォトロゲイニングイベントと連携、特定の風景をバックにポケモン3匹捕まえてアイテムゲット
- ウォーキング大会と連携、たまご孵化のチャンス
ここまで想像すると、かつてのfoursquareやコロプラのような(過去形ではないかもしれませんが)、チェックイン情報をベースとしたマネタイズモデルとも毛色が異なり、自分が参加するかはともかく、楽しさを期待できる気がする
このアプリに最適なデバイスは?
さんざん語られているだろうけれど、
- Oculus Rift、HTC Vive、PSVRなどVR系デバイス(の将来の小型版)
- Google Glass(とかつて呼ばれた)のような、ドラゴンボールのスカウター風デバイス
- 現実の地図に投影するVRなので、手元の画面より、自分の目で見ている風景に重ねるほうがやっぱり自然
- 究極は、自分の目(コンタクトレンズ型?)
Apple Watchなどスマートウォッチは厳しいのでは。
ところで、わりとマジで思うのが、「ポケモンGoにApple Watch対応してほしい」ということ。ポケモンGoプラスを売りたいのだから、なかなか難しいと思うけれど、Apple Watchとの相性はいいと思うのですよね。Appleは土下座してでも対応してもらうべきだと思う。
— kamio hisashi (@hisa_kami) July 30, 2016
↑のような表面的な意見もあるけれど、これほどのバッテリー消費を求められるアプリが、時計ほどの小型デバイス(つまりバッテリー容量も小型)で動作する時代は、まだ当面来ないだろう
「ポケモンGOプラス」という、時計型デバイスが発売されるようだ。当初の機能は限定的で、どの程度広まるかは不明だけれど、形としてはひとつの方向性を示していると言えそう